平成28年度 総務常任委員会他都市調査【三日目】

【三日目】11月2日(水)
佐世保市議会 「ふるさと納税へのポイント制導入について」

佐世保市では、ふるさと納税への取り組みとして、平成20年より「きらっ都佐世保応援寄付金」を設立している。平成27年からのふるさと納税制度の拡充に伴い、「きらっ都佐世保応援寄付金返礼制度」として、ポイント制を導入し、成果を上げている。
ポイント制の導入は、寄付者が使途を選びやすい仕組みとし、また、魅力ある返礼品を充実させることで、平成27年度の寄付金額では、全国6位となっている。

佐世保市におけるふるさと納税は、
①佐世保市の認知度向上
②特産品の認知度・販売額の向上を目的としている。
単純明快なコンセプトと言える。そのために、観光と特産品をPRするよう、魅力的なカタログづくりに腐心していることがよく分かる。

そうした努力の結果、平成27年の制度改定の結果、寄付金額は26億円余りを記録し、今年度は更に数字が伸びる模様とのこと。その理由について、説明を受けたところ、まず挙げられたのは、
①返礼品の魅力:即ち事業者のやる気である。当初180品目からスタートし、半年毎にカタログを発行しているが、事業者の参加が増え現在は450品目に至っている。
②カタログ:観光物産振興局の強みを活かし、観光を盛り込んで、市の魅力を最大限に伝えることで、将来の移住も視野に入れた内容。
③受付窓口の限定:敢えて注文は、ネットとカタログのみに限定した。
注目すべきは、カタログへの「こだわり」についてである。
掲載の基準は、まず、地場の産品であること。地域の歴史や風土にまつわるモノ。JIS規格・JAS規格に該当するモノ。単価が5,000円以上であること。
こうした基準を満たすことが求められている。

こだわりの返礼品カタログ、その構成は通販カタログと見まがう出来である。特集ページを組むなど、佐世保のイメージアップに繋がるこだわりと、観光商品に至るまでの多くの品目が更に魅力を高めている。これは専属の職員を置き、カメラマンや公募によるプロフェッショナルのスタッフでカタログが創られている結果である。まさに地元愛、そのものが盛り込まれた秀逸である。

本市では、ふるさと納税へのポイント制導入をこの10月から導入することとなった。ここで、寄付金額の比較を論じるつもりは毛頭無いが、佐世保市に見習う点は多くあると考える。例えば、返礼品の事業者説明会を年2回行っている中で、毎回100名くらいの出席があるとのこと。また、市側から事業者に対し、返礼品の出品をお願いしないなど、これはいかに、事業者の積極性に期待し、委ねていることの表れである。

地元に対する思いを地域外の人々に知ってもらい、物産の購入だけで無く、来訪してもらい、また移り住んでもらう。これらはふるさと納税の寄付だけにとどまらず、人口減少対策など未来へ繋がる一つの施策である。

日本遺産について

横須賀・佐世保・呉・舞鶴で構成する旧軍港4市では、それぞれに所在する旧軍施設が日本遺産として認定されたことを機に、「日本近代化の躍動を体感できるまち」をストーリーとして、共通のホームページを作成し、各種情報の発信を行うなどの取り組みを行うことになっている。

佐世保市も本市同様、鎮守府が置かれていた歴史から、様々な構造物が残っている。今回、その中の「旧海軍佐世保鎮守府凱旋記念館」を視察した。

同建物は大正12年に建設された古典主義的デザインの外観が特徴である。戦後は米軍に接収されていたが、返還後市民ホールとして使用されていたが、平成9年に国の登録文化財となった。その後、耐震改修を行い、創建当時の姿に復元されたものである。
日本遺産として指定を受けた構造物は、全てが自由に見ることが出来るわけではない。本市同様、米軍基地内のものや、工場内で稼働しているものが存在するからである。

そうした施設が市内に多く存在し、その歴史を後世に残していくためには、建物を保存するだけでなく、市民に広く理解と周知を図る必要があると思う。

子どもたちへ「住むまちの歴史」を教えることや、スタンプラリーなどを行うことで市民にも実感してもらうことも必要である。

まさに旧軍港市日本遺産活用推進協議会が設立されたことから、今後4市における取り組みに期待するところである。