令和6年度 都市整備常任委員会 視察報告【三日目】

10月23日(水)福岡市
「大阪港湾局 港湾の多機能化(堺泉北港)について」

本市では、6月に行われた港湾審議会において長浦港の改修、久里浜港長瀬岸壁の改修、(仮称)2号突堤(以下、2突)の建設についてが審査され、本市港湾計画に改定が了承された。

特に2突の必要性については、横須賀新港が日中の完成自動車輸出に加えて夜間の長距離フェリーの就航により、その機能が目いっぱいとなったことから新たな埠頭の建設が必要となったことにある。

また、現在の新港には港湾地域における物流活動を支援するための上屋・倉庫等の施設がなく、荷捌き・ストックヤードも手狭である。また、物流業界ではトラックドライバーの不足や労働時間の規制問題、環境問題からも船による輸送(モーダルシフト)へと変化している。そうした現状を打開するためにも新たな埠頭の整備が求められている。

今回、視察を行った「堺泉北港」は本市港湾と比し、規模的に比較にならないが、港湾の多機能性においては学ぶことが多いことから、視察先となった。同港湾は特定重要港湾と国際拠点港湾に指定され、複数の定期航路が乗り入れ、フェリーやRORO船等の各種船舶が利用し、その役割は関西経済に大きく寄与している。

特に、埠頭の運営事業として行われている上屋・保管ヤード事業では、増大する荷捌き・保管スペース需要に対する上屋賃貸事業に力を入れている。また、全国3位といわれる中古車輸出需要に対応するため施設整備を行い、中古車輸出拠点として整備していることなど、港湾のニーズに沿った施設配置について参考になった。

本市港湾計画においても物流機能を持つ港のレイアウトが望まれる。