令和4年度 自民党市議団 視察報告【二日目】

【二日目】5月10日(火)鳥取県東伯郡北栄町 北条砂丘風力発電所 「二酸化炭素排出量の実質ゼロの目標に向けて」

 本市では、令和3年に「地球を守れ 横須賀ゼロカーボン推進条例を制定し、本年3月「ゼロカーボンシティよこすか2050アクションプラン」を策定し、2050年までに二酸化炭素排出量の実質ゼロの目標に向けて取り組みを始めている。

自民党市議団は本市のゼロカーボンシティ化に向けた提案者として、脱炭素社会への移行に資する研鑽を進めているところである。

昨年は、福岡市における「ブルーカーボンの取り組み」の研修を行い、アマモ場の再生によるブルーカーボン生態系の活用の取り組みを学んだ。このことにより、海に恵まれた本市の特性に適ったブルーカーボンを吸収源とするための具体的な取り組みを推進することとしている。

同様に、今回の視察は日本海に面し、風力発電に適した風エネルギーに恵まれた北条砂丘風力発電所の視察を行った。北栄町も本市もそれぞれの地域特性を活かした持続可能な脱炭素社会を目指すという意味において共通した理念に基づくものと考える。

北条砂丘風力発電所は、市町村直営としては日本最大級の施設と言われている1500kwの風車9基の施設である。発電所は2005年に建設され、一般家庭6千世帯分の電力使用量に相当する24000メガワットの年間発電量があるとされている。

当時の町長の決断により2酸化炭素排出削減を目的に建設され、町のシンボルとして2012年からはFIT制度での売電事業も行っている。実際に行って見ると壮大な発電設備である。

現状、収支はバランスが取れているが、近い将来に施設の更新を考慮すべき時が来ることから、多額な撤去費用の捻出と新たな建設費用の負担について、将来の運営方法の検討とともに決定しなければならないと聞く。

説明では、地域に反対の声があることや、費用負担について議会の意見も多く難航しているとのこと。

改めて、脱炭素社会の形成を進めるうえで、それに伴うコスト等の課題をどのように解決しながら進めていくことの難しさを実感したところである。