令和5年度 都市整備常任委員会所管事務調査【一日目】

【一日目】東京都墨田区 墨田公園における公共空間利活用促進について

同公共空間利活用促進について、墨田区・東京都・東武鉄道株式会社の3者が事業主体となり、「東京2020オリンピック・パラリンピック」の開催に向けて北十間川・隅田公園周辺において、それぞれの施設改修等を行うことで、公園・道路・鉄道高架下・水辺が一体となった浅草・東京スカイツリー(押上)間に新たな賑わい空間を創出し、周辺地域への回遊性の向上を促進するものである。

浅草という有名観光地と新たな東京の名所となった東京スカイツリーは日本人観光客に加えてインバウンドによる外国人観光客で賑わいがコロナ前に戻りつつあると思われる。そのほぼ真ん中に位置する同地域に所在する各施設を中心に据えた「まちづくり」を行うことでエリア全体の価値向上を目指すものである。

隣接する「隅田川の堤」は花見や花火大会の絶好ポイントであり、同計画と相まって更に地域全体の魅力が向上するものと期待できるものと思われる。

 

「所感」

・隅田公園は歴史もあり、それなりの知名度も有するが、これまで同公園の周囲の環境は決して良いものではなかったが、計画された公園整備によって環境が改善されるだろう。

・新たに、東武鉄道高架下に店舗を誘致して若者が交流できる回遊路が整備された。隅田公園との連結が新たな魅力に繋がる。

・隅田公園に舗装広場を整備してイベント等が開催できるようになった。また、屋外コンセントの設置や仮設固定補助金具を設置して、出店者の利便性が向上した。これは大変興味深い設備であった。出店者に対する細やかな配慮といえる。本市でも検討すべき設備である。

・隅田公園の規模や関連施設の性質上、P・PFIは不向きだと思う。

・その理由として、イベントが集中する週末の人出はともかく、平日の状況は不透明であり、全体の収支を考えると民間事業者の積極的な関与は困難と考える。

・印象的だったのは、公園周辺の清掃を担うボランティア団体の活動である。これは、同計画に対して地域が積極的に関与していることである。地域の協力は不可欠である。公園施設の利活用の取り組みには地域の声を積極的に取り入れるべきだと思う。