令和3年度 自由民主党 視察報告【一日目】

【一日目】11月10日(水) 福岡市港湾空港局港湾計画部みなと環境政策課
「福岡市のブルーカーボンの取り組みについて」

 地球の平均気温は、このままだと2100年には最大4.8度上昇するといわれている。2015年に採択された「パリ協定」では上昇を「2度未満できれば1.5度」に抑える目標を定めた。

 日本では「2050年カーボンニュートラル」を宣言し脱炭素社会を目指すとしている。本市でも「ゼロカーボンシティ宣言」の下、着実にその目標に向けて取り組むこととなった。

 そうしたなか、新たなCO2吸収源としての「ブルーカーボン」の推進は三方を海に囲まれた本市として積極的に取り組む必要があるとのことから、今回の視察項目とした。

 すでに横浜市では2014年に日本で初めてのブルーカーボンも対象とした「クレジット認証制度」を立ち上げ、2019年にはブルーカーボンによるクレジットを認証した。

 福岡市でも2020年に「福岡市博多湾ブルーカーボンオフセット制度」をスタートし、関連する企業等からの寄付金及びブルーカーボンクレジット取引の売り上げを多様な主体からなる「博多湾NEXT会議」を中心としたアマモ場づくり環境保全活動に活用している。

 本市では過去、浅海域を中心にアマモ等海草類が群生し、アラメ・カジメ等の海藻類の藻場があり、そこでは水産資源をはじめとする多くの生態系が育まれていた。しかし、埋め立てによる開発や殺菌された排水の放出等で環境が変化したことにより多くの藻場が消滅してしまった。

 今、改めて地球温暖化対策のひとつであるブルーカーボンの取り組みはCO2削減の大事な手法であり、本市として積極的に取り組むべき課題であると考える。